たうの大冒険~魔王降臨~

この世に大魔王モロクが降臨し早60年・・・
大地は塵に覆われ、人心は疲弊しきっていた
世の中には魔王信仰がはびこり、モンスターは街を闊歩していた

しかし新たなる世代「VIP」が今、まさに今反旗を翻すべく躍動をはじめようとしていた!!

団地「たう殿!たう殿!」
たう「どうした、そんなに慌てて」
団地「今度の狭間侵攻の件で王様がお呼びです」
たう「ふむ、逆毛王がか・・・珍しいな、今日は体調がいいらしい」
団地「とにかく謁見の間へお急ぎください」

@@@@@プロンテラ城謁見の間
逆毛王「よくきた、勇者たうよ」
たう「はっ、逆毛王もお元気そうで何よりです」
逆毛王「ようやく起き上がれる程度じゃ、時間がない・・・急ぐぞ
    2週間後にせまった狭間侵攻の件なのじゃが・・・」
たう「それについてはアヌヌ将軍に一任されたのでは?」
逆毛王「まあまて、侵攻自体は将軍に任せておる、しかしな」

逆毛王「やつもいっておったが、我々は敵を知らなさ過ぎる
    魔王信仰している者でさえ魔王の姿を見たことないやつらばかりじゃ
    ましてや危険なモンスターのおる狭間の地理などまったくわからん」
たう「たしかに・・・」
逆毛王「そこでじゃ、たうに偵察を頼みたいのじゃ」
たう「なんと!」
逆毛王「偵察は大人数で動く軍にはむかぬ、少数精鋭でやるものじゃ
    たうには5人の仲間を連れて狭間へ向かってほしい」
たう「それはいつごろ・・・」
逆毛王「資材などの準備はできておる、たうの準備ができ次第出発できるようにしてあるぞ」
たう「かしこまりました・・・仲間を招集しすぐ参りましょう!」

@@@@@@たうの家

たう「ふう・・・こんなものか、じゃあ射欄鳩よ、仲間たちへの手紙頼んだぞ」
射欄鳩「クック」

@@@@@@@@次の日の朝
がんがんがんがん!!
チキン「たう!たう!」
たう「ふああああぁ・・・朝っぱらからなんだよ・・・」
チキン「たう!手紙を見たぞ!助力すべく朝一番ペコを飛ばしてきたぜ!」
たう「うお、もうこんな時間か。すまないすぐあける」
チキン「事情は噂でも聞いている、パーティーがそろい次第出発できる準備はしてきた」
たう「さすが元俺たちのPTLだけあるな」

チキン「他にいったい誰を呼んだんだ」
たう「すぐ来るだろう。おい、一人そこにいるんだろ?射欄鳩!ディテクティング!」
びゅおおおおう!
K「気づいていたのか貴様・・・ククク・・・」
たう「おまえの悪い癖だぞ、人の背後をとるなって」
K「俺のクローキングを見破るとは貴様・・・またその邪気眼をメサイアさせたか・・・」
たう「・・・?」

チキン「他に要職()はいねえのか、まずは聖職者いねえとな」
たう「ちゃんと大聖堂に依頼済みだ、腕利きをよこしてくれる手はずに・・・ん?」
krs「イーイー!!」
たう「krsじゃないか!」
チキン「krsか、これは頼もしいな」
たう「朝一の飛行船の便もついたしそろそろ全員そろうはずなんだけどなー」
ぶる「呼んだかい?」
椿「あうあうあwwwwwww俺がきたwwwこれでかつるwwww」
まんま「ふっ、この天才を呼び出すとは・・・よほどお困りか」
たう「よーし、これで全員揃ったか」

たう「よーし作戦会議(タクティクスミーティング)をはじめよう」

たう「今回は次元の狭間へ行く、軽い偵察だから命に関わるような事故は起きないとは
  思うが大事をとってあんたたちを呼んだんだ
  PTLは今回は俺だ、今からPTの証を配る」

たう「よし、配り終えたな。次に作戦だ、まあいつもと同じだが一応確認だ
  前衛はチキン、プリはkrs、魔法はぶる、俺が火力だ、まんまはPTのSPと補助を頼むぜ」
K「俺はいったい何をすれば・・・ぐっ・・・右腕が・・・」
たう「Kはチキンの補助とSbrによる火力補助を頼みたい、それにクローキングは偵察の基本だしな」

K「了解した・・・」
たう「あくまで目的は次元の狭間の地理の確認及び敵の勢力の把握だ」
全員「把握した!」

@@@@@@@@@@モロク
バーロック隊長「VIP軍司令部から話は聞いております、こちらへ」
たう「しっかしモロクはいまだに草一本生えないなぁ」
バーロック「定期的な魔王軍の侵攻がありますからね・・・もう諦めております」
チキン「おいおい、VIP軍はまだ諦めてないぞ!!それに直接の被害がないアルナベルツでも
    教皇を中心としてトールのエレメンタルとやらを使った兵器を開発しとるそうじゃないか
    天下のミッドガルツ軍が弱腰でどうすんだよ」
まんま「やや語弊があるな、正確には古よりトールに住まう魔神イフリートの核、すなわちパワーエレメンタルの
    エネルギー循環の仕組みを利用した対魔王最終決戦兵器、『舜天炎葬陣』(モーメンタウム・フレアファナム・ルート)だ」
椿「かっけえええwwwwwwwww」
バーロック「しかしミッドガルツとしても国民のために最善を尽くしてきました
      今は軍も疲弊しております・・・致し方ないことです。それだけにあなたたちには期待しておるのです」

krs「イーイー」
たう「そうだな、ミッドガルツ軍が魔王を食い止めてなけりゃこの世は終わってただろうな」
ぶる「それはそうとそろそろ出発しないかい?もう時間がないよぉ」
krs「イーイー!!」
バーロック「申し訳ない、ささ、こちらへ」

@@@@@@@@@@@@狭間入り口
チキン「しっかし不気味なとこだぜ、まったくよ」
たう「おまえら、ここからは気を引き締めていってくれ」
krs「イー、イーイー」

たう「この黒い門(ゲート)のむこうがわはすぐ次元の狭間だそうだ」
チキン「さてと・・・俺から行かせてもらうぜええ」
K「ククク・・・行き着く先は異次元かそれとも地獄か・・・見ものだな・・・フッ」

@@@@@@@@@@@@次元の狭間
チキン「んー、閑散としてるぜ、おい」
K「静かすぎる・・・気配を感じられない・・・」
たう「射蘭鳩も今のところ敵は見つけてないな、まあ用心するに越したことはないだろう」
椿「びびってんのwwwwwwwww」
ぶる「あれを見て!」
krs「イーイー!!」
たう「なんだあれは・・・」
チキン「人間だ!しかも生きている!」

@@@@@@@@@狭間のオアシス
たう「お、おい。大丈夫か!」
シメサバ「くっ・・・」
チキン「意識はあるようだな」
シメサバ「ここは・・・墓場か・・・」
たう「ここは次元の狭間だ、あなたはどうしてここに?」
シメサバ「俺の嫁と娘が魔王軍に殺されたんだ・・・だからやつらに・・・ぐっ!!」

たう「ひどい怪我だ・・・krsちょっと頼む」
krs「イーイー・・・イーッ!!」
シメサバ「ふう・・・少し楽になった・・・ありがとう」
チキン「おまえさん・・・家族殺されたからって単身乗り込んだのか。そりゃ自殺行為だぜ」
シメサバ「家族のいない苦しみを・・・愛する嫁を殺された悲しみを貴様はわかるのか・・・」
チキン「・・・。」
たう「そりゃつらかっただろうな・・・でも今どこの軍でも兵を募集しているし
   民間の自衛団や財団による私兵団なども立ち上がっているだろう
   なぜ一人でこんな無茶を?」
シメサバ「ウッ・・・俺はただの農民だからな・・・どこも相手にしてくれなかったのさ」
たう「そうか・・・とりあえずこの怪我じゃ何もできんだろう、一旦家に戻るといい・・・」

@@@@@@@@@@次元の狭間
たう「他にも人来てるのかな」
チキン「ミッドガルツ軍が入り口封鎖してるはずなんだがな」
まんま「ここ次元の狭間は大陸の次元からやや別次元へシフトしている中間位置になるみたいだ
    時間座標は同一だが空間座標は別物、大方別の場所にも門(ゲート)が開いているのだろう」
椿「何言ってるかわかんねwwwwwwwwwwww」
ぶる「それにしても全然敵いないね」
たう「そうだなあ、まだ先へ行ってみないと何もわからないけどな」

射蘭鳩「キェエエエエエエエエ!!」
たう「どうした!敵か!」
チキン「おい!あれ!」
椿「さ あ 盛 り 上 が っ て ま い り ま し た」
krs「イーイー!」
たう「砂ぼこり・・・すごいスピードで近づいてくる!」
まんま「隊列を確認したほうがいいな・・・」
たう「戦闘準備いいいいいいい!!」
チキン「どおおおおすこおおおい!!」

魔王の現身(物質型)「ヒィハハァwwwww人間だああああwwwwww」

たう「なんだあいつは!」
まんま「今までのデータだと魔王軍先鋒隊指揮官と思われる
    魔王の分身と予想され、性格は非常に残忍、強力な
    波動により周囲100Mを破壊しつくす能力を持つ
    そのくらいしかわかっていないな。しかし指揮官が単騎で何だ」
チキン「へっ、そんくらい今までたくさん相手してきただろうが!いくぜ!」
たう「よし、敵は一体、データの採取のためにも一度交戦しよう
   やばくなったら離脱だ、そのタイミングは俺が合図する!」
全員「把握した!」

魔王の現身(物質型)「人間が何のようだああ?!俺に食われにきたか!」
たう「なんてオーラだ・・・ふきとばされそうだ」
チキン「うおおおりゃあああ、どおおおおすこい!!」
魔王の現身(物質型)「ふきとべえええwww」
チキン「うおっ!」
たう「うわあああっ!」

たう「なんてオーラだ、これが現身・・・」
K「この邪気眼を持つこの俺が・・・怯えているだと・・・?」
チキン「うおおおおおおおおおおおお!!!!」
魔王の現身(物質型)「ヒィハハァwwwwwこの程度でふきとぶとは脆い!脆いぞおおwwwww」
まんま「ふむ、ちょっと調子に乗りすぎだ。スパイダーウェブ!!」
魔王の現身(物質型)「こざかしいぞおおお人間!!ぬぅ・・・うごけん」
チキン「いまだ!」
まんま「ちょっと待て!一旦退却を提案する」
たう「そうだな、一旦退却。殿はチキン先頭はKだ」
全員「把握した!!」

魔王の現身(物質型)「ぐうううう!!ぎゃああああ!!」
まんま「む、もう私の糸をやぶったのか、あと一発かけてくる!」
たう「あ、おい!」
まんま「スパイダーうぇきゃあっ!!」
魔王の現身(物質型)「この俺様がそうやすやすと何度も蜘蛛の巣なんざにかかるわけないだろwwww
          なめんじゃねえ!しね、人間!!」
チキン「まんまあああああああ!!」
まんま「あぅっ・・・!!」
魔王の現身(物質型)「む、かすったか。そこのちょっと大きいのも殺されに戻ったのか!!
          ごくろうなこった!ヒィハハァwwwwww」
たう「くっ・・・このやろう・・・まんまを・・・まんまを傷つけたなああ!!」
チキン「たう!!」
たう「うおおおおおお、くらえええええええ!!」
魔王の現身(物質型)「むっ、これが人間の力か!でもきかねえよwwwww」
まんま「ふっ、油断しすぎだ。3枚がけスパイダーウェブ!!」
魔王の現身(物質型)「ぐぅ・・・うっとおしいぞおおおおおおお!!!」
チキン「やばい、ここはガチでひいたほうがいい、このオーラは尋常じゃないぞ!」

たう「そうだな!まんまはそのペコに乗せられるか」
チキン「紅竜をなめんなよ、あと2人は乗せて3日は走れるぜ」
椿「やばいwwwwwwっうぇwwwwwwwwwまんまwwwwしぬwwwwww」
krs「イーイー!!イーイイー!!」
ぶる「この地に住まう氷の精霊よ!凍てつく世界の王よ!
   われらを守りたまえ!!
   ア  イ  ス  ウ  ォ  ー  ル
   激 氷 の 聖 な る 障 壁!!」

パキパキパキ・・・カキーン!!!!!!
チキン「!!」
ぶる「まだまだ・・・
   大地奥深くに宿る精霊よ・・・暗黒の沼地の王よ!
   敵を沈めたまえ!!
     ク ァ グ マ イ ア
   絡 み つ く 大 地 !!」

ごぷ・・・ごぷごぷっ!!
魔王の現身(物質型)「うっとおしいぞおおお!!てめぇらいつか食ってやるからな!!」

@@@@@@@@次元の狭間、入り口付近

たう「どうやら逃げ切れたようだな・・・」
チキン「ちきしょう・・・あいつ、いつかぶちのめしてやらぁ・・・」
krs「イーイー!!」
たう「そうだな、まずはまんまの治療を行わないと」
krs「イーイー!!イー!!」
たう「何?出血が止まらないって?!」
チキン「くそっ!どうにかできんのか!」
たう「落ち着け、krsならなんとかしてくれる」

krs「イーイーイイーイー」
たう「完全に治す方法はないのか・・・定期的に回復させるしかないか」
椿「へいへーいwwwww俺に注目!魂のソウルをきけえええwwwイドゥンの林檎!!」
krs「イーイー・・・

   イー イー イー イー
   イーイーイー!!」
まんま「くっ・・・少し・・・楽になったようだ・・・すまない謝罪する」
たう「まんま・・・」

@@@@@@@@@@@@@次元の狭間の奥地のどこか
魔王の現身(物質型)「ちきしょう!!まだ体がべとつきやがる!!次は殺してやるぞお!!」
魔王の現身(天使型)「あなたはもともとべとべとした体でしょう」
魔王の現身(物質型)「てめえ、いたのか」
魔王の現身(天使型)「最初から見ていましたよ、あのような人間にてこずるとは
          ご主人様が見ていらっしゃったらあなた、殺されてますよ・・・」
魔王の現身(物質型)「けっ、ちょっと油断しただけだ。ほっとけ」
魔王の現身(天使型)「・・・。」

@@@@@@@@@@@@次元の狭間
たう「これからどうするかだなあ」
チキン「まんまの出血も収まったようだし、いこうと思えばいけるが」
たう「もう一度あいつと会ったら次は生きて帰れるかわからんぜ」
まんま「まて・・・」
たう「まんま!もう起きて大丈夫なのか!」
まんま「あぁ、いつまでも迷惑をかけていられない

まんま「やつのオーラを魔法的に解釈してみると火属性にあたる
    やつがオーラを放ち、我々に攻撃する前に一度貯めているだろう
    あれは体内のエネルギーの循環を一瞬、ほんの一瞬だけ高め熱エネルギーを
    集めているのだ。熱エネルギーを利用している、すなわち火属性ということだ」
たう「そうか、なら俺たちの防具に火属性をまとわせられたら」
チキン「!!」
まんま「そのとおり、やつの攻撃は直接的な打撃のみとなる」
たう「あとは俺やまんまで足止め食らわせたらなんとかなるな!」
チキン「よーし、対策はできた!!まんまが完全に回復したらもういいっちょいくか!」
たう「そうだな、今日はここで休もう」

@@@@@@@@@@プロンテラ城
逆毛王「あいつら・・・無事だといいんだがのう・・・」
水飴姫「王さま、こんな寒い夜に外へ出てはお体にさわります。さ、中へ」
逆毛王「うむ、少し心配でのう」
ちくわ王子「父上」
逆毛王「どうした、王子よ」
ちくわ「次の次元の狭間侵攻作戦、わたくしめも軍にお加えください」
逆毛王「ならんというておろうが。貴公が死ねば、この代々続く聖なる血統はどうなる
    他の王子もすでに次元の狭間へ行って帰ってこん、わしの息子は貴公しかおらんのじゃぞ」
ちくわ「しかし・・・民が苦しんでおります。これを無視し、血を守るなどと申しては
    王としての資質が・・・何より私の内なる何かが許さないのです!!」

水飴姫「王子・・・あなたがいなくなったら私はどうすれば・・・」
逆毛王「そうじゃ、水飴を置いていくのか」
ちくわ「わたくしは必ず・・・必ず戻ってまいります!!」
逆毛王「何度いってもならんもんはならん、もう寝るぞ」
ちくわ「王・・・」
水飴「王子・・・無茶はしないで。お願い・・・」
ちくわ「姫・・・。」

@@@@@@@@@次元の狭間 たうPT
たう「むぅ」
チキン「それにしても静かだな、何もおらん」
たう「そうだな、なんでだろう」
射蘭鳩「きぃいいいいいい!!」
たう「お、戻ってきたか。どうだった?」
射蘭鳩「キィ、キィイイイ」
たう「ほう、この先に人間がいるのか!いそごう」
チキン「おう」

@@@@@@@@@次元の狭間内 集落
たう「うお、ほんとだ。しかも村がある」
チキン「もしかしてこれやばくね?」
たう「むぅ、これが噂の魔王信仰教とかいうのの集落か」
K「ふん、強い者にすがるのは弱き者のすること・・・邪気眼を持つ俺には理解できない」
たう「まあ情報収集の一環だ。一度入ってみよう。すいませーん!だれかー」

村の聖職者A「なんだなんだ?」
たう「すいませーん、迷ってしまったんですけど今日はここにとめてもらってもいいですか?」
村の聖職者A「ふーん、こんなとこに何しにきたんか知らんけど
      ここ俺しかいないぜ、それでもいいなら適当にテント使っとけよ」
たう「え?どういうことですか?」
村の聖職者A「俺もさ、ちょっとした事情でミッドガルツにいれなくなって逃げてきたくちなんだけど
      どうもここ、もともと魔王信仰のやつらの集落みたいなんだよな
      でも俺がきたときにはもう誰もいなかったわ。だから使わせてもらってるんだ」
たう「ふーん、わかりました。じゃあみんな今日はここで泊まろう。明日からはここをベースに
   探索を行おう」

@@@@@@@@@@@@@次元の狭間 集落 深夜
村の聖職者A「よし、ようやく寝付いたか、特に椿とかいう野郎、馬鹿騒ぎしやがって」

村の聖職者A「ケケケ、軍の正式所属とくりゃ金もたんまりもってらぁ、これでようやく娑婆の空気が吸えるぜ・・・」
まんま「貴様、何をしている」
村の聖職者A「チッ、見つかったか・・・が逃げるぜ!」
まんま「私からの逃走は不可能だ、スパイダーウェブ!」
村の聖職者A「うお!!なんだこれは!!」
まんま「モンスターの使う技を魔法的観点から解釈し自らのもととする私の出身の
    ジュノー学院で編み出した技だ、残念ながらそれからは人間程度では逃げられない」
村の聖職者A「くそったれ!!」

たう「ふむ、おまえ盗賊だったのか」
村の聖職者A「まあしがねえソロだけどな」
チキン「拘束して、帰ったら騎士団につきだして裁いてもらうか」
たう「いや、離そう」
チキン「な、なんでだよ!」
たう「俺たちはどうなるかわからない旅にでている、それに一般人を巻き込みかねないことに
   なるだろう、いくら盗賊といえどそれは同じだ」
チキン「まあおまえがそういうならいいけどよ」
krs「イー」
まんま「ここに放置しておけば悪さもせんしな、大方同意だ」
村の聖職者A(なんだこいつら、甘っちょろいな・・・けけけ命拾いしたぜ)

@@@@@@@@@@@@次元の狭間 集落 次の日の朝
村の聖職者A「ふむ、おまえさんたちここの偵察にきたのか。ご苦労なこった
      一言アドバイスさせてもらうと、あっちの方角からよくモンスターが流れて
      くるな。魔王がいるとするならむこうじゃねーか」
たう「そうか、ありがとう」
村の聖職者A「まあ達者でなー」
チキン「ふん」

@@@@@@@@@@@次元の狭間 山間
たう「次元の狭間は広いなぁ」
チキン「どうなってんだ、どこまでいきゃ魔王はいるんかね」

ぶる「ボクもうだめ・・・疲れた・・・はぁ」
たう「もうちょっとで山越えられるからがんばれ!お、何か見えてきた」
チキン「ありゃあなんだ?一面まっくろだぞ」
まんま「いや・・・違うな・・・よく見ろ」
たう「んー・・・」
チキン「なんだ?遠くてよくみえん」
たう「一面まっくろなんじゃねえ!!ありゃ全部モンスターだ!!」
チキン「!!!」
K「悪の波動がひしひしと伝わってくる・・・邪気眼が・・・共振しているッ!!」
たう「こりゃ大変だ・・・こんな数のモンスター・・・見たことないや」
チキン「どうする?」
たう「一応ここまでの地理はまんまの魔石に記憶してもらってる、引き返して報告しよう。討伐は危険だ」

krs「イーイーイー!!イー!」
たう「え?ワープポータルが出ない?そんな・・・」
まんま「違うよくみろ、我々はすでに敵に捕らわれている」
チキン「ランドプロテクターか!」
魔王の現身(物質型)「ヒィハハァwwwwwwwにがさねーぜwwwww
          ちょっと山の方に虫けらがとまったなとおもったらお前らかwww」
たう「くっ!見つかったか」
チキン「たう!下がれ!」
まんま「次は逃がさないよ、スパイダーウェブ3枚がけ!」
魔王の現身(物質型)「俺様は魔王モロクの現身だぞ!こんな虫けらの技に何回もかかるかよ!!」

krs「イー!イーイイー!!!」
チキン「うおおおおおおどおおおおすこい!!ここから先へはいかさん!!」
魔王の現身(物質型)「ヒャハハハハハ!!わざわざ殺されにごくろう!!」
ぶる「人間を甘くみちゃだめだよ、
    ガ ン バ ン テ イ ン
   魔 法 障 壁 破 壊 !!」
まんま「次こそは捕らえるぞ、スパイダーウェブ!!」
魔王の現身(物質型)「ぐおおおおおお!!うっとおしいぞおおお!!くらえ!!」
チキン「くっ!!しかし火属性なら耐えられるぜ!!」
魔王の現身(物質型)「ぬっ!なぜ耐える!!これでもかあああ!!」
チキン「ぐうううっ・・・っ!!」
たう「チキン!!少しやばくないか!!」

ぶる「すごい破壊力を感じる!!ならばこれだ
   大地奥深くに住まう精霊よ!!暗黒の沼地の王よ!!力を貸したまえ!!
     ク ァ グ マ イ ア
   絡 み つ く 大 地 !!」
魔王の現身(物質型)「う、うごけねえぞ!!人間どもおおお!!」
ぶる「まだだ
   我の内なる力よ!!破壊から身を守りたまえ!!
   セ イ フ テ ィ ウ ォ ー ル
   魔 道 防 御 障 壁 !!」

チキン「よし!いまだ!」
たう「全火力で叩きのめせ!!射蘭鳩、いくぜ!ファルコンアサルト!!」
射蘭鳩「キィイイイイイイ!」

ズギャギャギャギャギャギャ!!
魔王の現身(物質型)「ぐおおおおおおお!!そ、そんな馬鹿な!」
ぶる「とどめをさすよ!!
  白銀の雪原に眠る冬の女神よ!!敵に安らかな死を与えよ!!
  ス ト ー ム ガ ス ト
  業 雪 魔 氷 撃 !!」

魔王の現身(物質型)「が・・・がはっ・・・人間どもに・・・俺さまが・・・」
たう「よし、たおしたか・・・」
まんま「まて!近づくな!周辺のエネルギーがざわついている!!!おかしいぞ!!」
チキン「な、なんだこれ・・・おい・・・なんだこれ!!」

ごごごごごごっごおおおお

魔王の現身(物質型)「俺様をコケにしやがって・・・これで終わらせてやる!!うおおおお」
たう「ま、まずい!全員逃げろ!!」
魔王の現身(物質型)「逃げても無駄だあああ!ヒャハハハハ全員死ねええええ!!

         ア ー ス ク エ イ ク
         煉 獄 崩 壊 波!!」

@@@@@@@@@プロンテラ城
逆毛王「そろそろ帰ってくる頃なんじゃがのう・・・」
団地「逆毛王、シュバルツバルドより使者が」
逆毛王「ほう、通せ」

べりお「お会いできて光栄です、シュバルツバルド使者のべりおと申します」
逆毛王「ふむ、シュバルツバルドは魔王降臨の時より鎖国していると聞いたが
    そのシュバルツバルドから使者とは珍しいのう」
べりお「はっ、お恥ずかしい話ですが内乱がございまして・・・
    多数の犠牲者は出しましたが先日ついに収まったのでございます
    その報告に参りました」
逆毛王「ほう・・・それはご苦労じゃった」

49 :はしたない名無し:2009/02/28(土) 09:19:24 ID:RuqD9DV.0
べりお「内乱がおさまったとは言え、まだ国家は衰弱したままで
    まだ魔王討伐にむけ、協力できる状態ではありません」
逆毛王「そうじゃろうのう、無理はせんでじっくり養生せい」
べりお「大変申し訳ございません、インフラの整備と法の制定が終わり次第
    大統領自らがこちらに参ると申しておりますのでその時はよろしく
    お願いいたします」
逆毛王「おう、そうかそうか。一度こちらからも参るとしようかの。はて
    そちらの大統領の名前を伺っておらんの」
べりお「はっ、大統領の名は・・・と申します」

逆毛王「ほう、いい名じゃ。べりおと申したな、今日はゆるりとしていくがよい」
べりお「おそれいります・・・では」

@@@@@@@@@@@@次元の狭間 とある沼地
紅竜「くえっ、くえっ、ぺろぺろ」
チキン「ぐっ・・・ここは・・・」
紅竜「くえっ、くえっ」
チキン「紅・・・無事だったか・・・いったい俺たちは・・・」
チキン「はっ!!たう!まんま!ぶる!椿!krs!あ、あとK!」
チキン「おい!誰かいないのか!おい!」

チキン「魔王の現身に襲われて・・・そのあとどうなったんだ・・・」

@@@@@@@@@@チキンの脳内
魔王の現身(物質型)「逃げても無駄だあああ!ヒャハハハハ全員死ねええええ!!

         ア ー ス ク エ イ ク
         煉 獄 崩 壊 波!!」
チキン「う、うわあああああああ!!」
K「邪・・・邪気眼が・・・」
krs「イー!!!イィイイイイイイイイイイ!!!」

魔王の現身(天使型)「あなた・・・蚤相手に何をやってるんです?」
魔王の現身(物質型)「ヒィヒャハハハwwwwwん?天使型か!?邪魔すんじゃねええwwww」
チキン「くぅ・・・新手か・・・この糞忙しいときに!!」
たう「だ・・めだ・・・おしつぶされ・・・る・・・はぅ・・・」
魔王の現身(天使型)「ご主人様がお呼びです、すぐにいらっしゃい」
魔王の現身(物質型)「もう少しで終わる!それまで待っとけwww」
魔王の現身(天使型)「あなたも現身の一人ならご主人様が時間に厳しいのはわかっているでしょう?
          そもそもこんな蚤どもに時間かけるからいけないのです、私が終わらせてあげます」

魔王の現身(天使型)「ふう、こんな蚤程度に私の力など必要ないのに・・・
          その苦痛に歪んだ醜い顔を消し飛ばしてやりましょう

          パ ル ス ス ト ラ イ ク
           覇  導  衝  撃!!」
魔王の現身(物質型)「邪魔すんじゃねえええこいつらは俺の獲物だあwwww」

どごおおおおおおおおおおおおん!!

たう「ぐっ・・・うわああああああああああ」

魔王の現身(天使型)「ふん、あなたのせいでそれたじゃないですか」
魔王の現身(物質型)「けっ、貴様が邪魔しなけりゃ俺が狩ってた。ちきしょうふっとばしやがって」
魔王の現身(天使型)「あんな蚤なんかどうでもいいです、ご主人様がお怒りですよ?すぐいきましょう」
魔王の現身(物質型)「正直、人間界なんぞに興味ないんだけどなー、まあいいか」

@@@@@@@@@@チキン 現在
チキン「やっべぇ・・・全員散り散りか、すぐ探しにいこう!紅!いくぞ!」
紅竜「くええええええええええっ!!」

@@@@@@@@@@次元の狭間 とある場所
krs「イッ・・・イー・・・」
はる「あら・・・もう起きたの?」
krs「イー・・・イーイー?」
はる「あなた酷い怪我よ?まだ寝ておきなさい」
krs「イー、イーイー!!」
はる「へーあんた回復魔法使えるの、そういえばぼろぼろだけどよく見たら
  聖職者の服装してるわね」
krs「イーイー?」
はる「私はね・・・孤独が好きなの、見てよこの世界。一人ぼっちの私にお似合いでしょ?」
krs「イー・・・」

はる「こんな世界に人間が来るとは思わなかったわ?それにその大怪我
   何があったのよ」
krs「イーイー」
はる「そうよね、人には言えない事情ってものがあるわよね。私だってそう・・・」
krs「イー、イーイー?」
はる「そ、そんなお礼だなんていいわよ。それよりあなた、これからどうするの?」
krs「イー!!イーイー!!」
はる「そう、仲間・・・ね。そんなものも昔は私にもあったなぁ・・・」
krs「イーイー、イーイイー」
はる「もういくの?ゆっくりしていきなさいよ」

krs「イーイー!」
はる「ふふふ・・・男ってみんなそうよね、私の元から去っていく・・・
   私が悪いってわかってるんだけど。あ、あなたには関係なかったわ
   行くなら止めないけど、そうね。少しくらいは回復剤もっていきなさいよ
   仲間も怪我してるかも知れないんでしょ?」
krs「イー!!イーーーーー!!」
はる「ふふ、元気でね?気が向いたらまたきなさいな、あなたならいつでも相手してあげるわ?」

はる「ふぅ・・・あなた・・・今日はあなたにそっくりな目をした男の子に会いましたよ・・・うぅ・・ぐすん
   なんでよ・・・なんで・・・」

@@@@@@@@@@@@次元の狭間 黒い川のほとり
椿「wwwwwwwwwwwww」
ぶる「はあ・・・」
椿「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ぶる「・・・」
椿「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ぶる「ちょっと・・・傷うずくから・・・黙ってくだしあ><」
椿「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
  wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

@@@@@@@@@@@@@@次元の狭間山のふもと
K「ふん・・・この魔界の覇者に牙をむくとは・・・次はないと思えよ・・・」

K「ふん・・・この程度の傷・・・我が邪気眼の力をつかえばすぐに・・・」
K「ぐっ・・・今日は邪気眼の力が弱い日のようだ・・・」
K「やつらめ・・・俺がいなくなって寂しがっているだろうな」
K「 」
K「お・・・おい、誰かいねーの?」
K「ふん、わかっているぞ。そこにいるんだろ・・・?」
K「 」
K「だれかー」

@@@@@@@@@@@@次元の狭間 とげとげの黒い草が生えた場所
まんま「面白い・・・面白いぞ。あの魔法、すぐに持って帰りたい
    あのエネルギーの循環、普通じゃないな、ネトロゲン効果の応用か
    いや、しかしマイナス方向に動いていたような気がする・・・」
まんま「うむ、まずは合流を考えないと持って帰るに持って帰れないな」

@@@@@@@@@@@@次元の狭間 崖にあいた大きな洞穴
たう「ぐ・・・ぐぅ・・・」
たう「はっ・・・ここは!」
魔王の現身(精霊型)「ようやく起きたか」
たう「ぐはっ!!」
魔王の現身(精霊型)「す、すまぬ。われのオーラでは人間の傷にしみるか
         まっていろ、すぐに抑えよう」
たう「ん・・・あんた・・・誰だ?」

魔王の現身(精霊型)「む・・・そんな細かいことは気にするな、それより養生せい」
たう「あんたが・・・介抱してくれたのか・・・ありがとう」
魔王の現身(精霊型)「ふむ、礼などいらぬ。今はしゃべるな・・・われのヒールでも
          なおらん怪我をおっておるでな」
たう「うん・・・体中がばきばきだ・・・へへ」
魔王の現身(精霊型)「すまぬ・・・すまぬ・・・」
たう「な、なんであやまんだよ・・・」
魔王の現身(精霊型)「少し休んだら事情を話そうぞ」

たう「すまねえな、すっかり体もよくなったぜ」
魔王の現身(精霊型)「そなた・・・人間にしては特異な体をしておったのう」
たう「げ、俺の体みたのか」
魔王の現身(精霊型)「し、しょうがないだろう、大怪我をしておったのだぞ」
たう「はっはっは!まあ減るものでもないからいいよ、それより介抱してくれてありがとうな」
魔王の現身(精霊型)「む、礼などいらぬ。これから話す事情を聞けば礼など・・・」
たう「だからどうしたんだよ、つーかあんた何者なんだ?こんなところで女が一人で何やってんだよ」

魔王の現身(精霊型)「そなたら、ここへ何をしにきたのだ?」
たう「ここって魔王モロクの巣がある世界なんだ、そいつらをぶったおしに!!
   っと違った、ただの偵察だよw」
魔王の現身(精霊型)「われは・・・その魔王モロクの現身・・・なのだ」
たう「ッ!!!」
魔王の現身(精霊型)「ち、違うのだ!話を!話を最後まで聞いてくれぬか」
たう「だ、大丈夫だ。少しびびっただけで・・・」
魔王の現身(精霊型)「ふむ・・・もっと敵対視すると思ったが案外冷静なのだな」

たう「うん、まあ介抱してくれたってことは敵ではないってことだろ」
魔王の現身(精霊型)「ありがたい・・・われは魔王の現身、といっても
          回復魔法くらいしか使えぬ非力な身だ」
たう「へー、そうなのか。強そうなオーラ出てるけどな」
魔王の現身(精霊型)「それはそうだ、われは曲がりなりにも魔王モロクの現身ぞ
          兄上達には劣るがな」
たう「そうだ、さっきのどろどろしたやつと天使みたいな格好したのはおまえの仲間か」
魔王の現身(精霊型)「そうだ、すまぬ・・・」
たう「あんたがあやまるこっちゃねーよ、それよりなんで俺のことを助けてくれたんだ」
魔王の現身(精霊型)「それは・・・われは平和を望んでおるのだ」

たう「ほー、あんた魔王の現身なんだろ?なんでまたそんなことを」
魔王の現身(精霊型)「魔王が封印を解き復活を果たしたときにまずしたことは
          封印を二度とされないようにモロクを破壊しつくした
          その後、われら現身を生み出したのだ」
たう「俺の生まれる前の話だなーwwww」
魔王の現身(精霊型)「魔王の身一つでは足りぬからな、われら現身を生み出したわけだが
          その時、魔王のそれぞれの感情を埋め込まれたのだ」
たう「へー、どろどろはあれだろ、破壊衝動だろ」
魔王の現身(精霊型)「そうだ、そしてわれは・・・魔王の深層に眠る平和を望む心・・・」
たう「あの魔王にそんな心あるのかよ!」
魔王の現身(精霊型)「そなたらはわかっておらぬ!魔王は・・・お館様はほんとうは平和を
          平穏な日常を望んでおられるのだ!」
たう「そ、そうなのか・・・」

魔王の現身(精霊型)「それがかなり暴力的な形で現れているだけ・・・
          静かに暮らしたいのだ・・・」
たう「まあ俺らもいろいろ攻撃してるしなー・・・すまん」
魔王の現身(精霊型)「それはお互い様だ、そなたを見込んで頼みがある
          今度次元の狭間に大量の人間が来るのだろう」
たう「し、知ってるのか!」
魔王の現身(精霊型)「かりにも魔王と称される存在ぞ、その程度すぐわかるわ
          ・・・やめておけ、人間よ。次こそ絶滅するぞ」
たう「ごくり・・・」
魔王の現身(精霊型)「お館さまはこの期に一気に攻め入るおつもりだ、あの方が本気を出せば・・・
          人間がどれだけ集まろうとすべて塵になるぞ」

たう「で、でも・・・俺の力じゃどうにも・・・」
魔王の現身(精霊型)「たのむ・・・このとおりだ・・・もう時間がない」
たう「んー・・・」
魔王の現身(精霊型)「無理と申すなら仕方あるまい・・・そなたは逃げよ」
たう「いや、それはできない」
魔王の現身(精霊型)「・・・」
たう「俺はたう、勇者たうだ。退くわけにはいかないな」
魔王の現身(精霊型)「そうか・・・なら何も言うまい。そなたは見込みがあると思うたのだが」
たう「すまん、俺も男なんだ」
魔王の現身(精霊型)「もうよい、たうと申したな、そなたの一番の仲間の元へ送ってやる
          心の中で思い浮かべよ」
たう「え?あ、え?急に言われても!!お、あ、おい!!」
魔王の現身(精霊型)「そなたとすごした時間、われは忘れぬぞ・・・」

@@@@@@@@@@@次元の狭間 平地
たう「ここは・・・」
射蘭鳩「キィ」
たう「射蘭鳩!」
射蘭鳩「キィイイイ」
たう「ああ、おまえが一番の仲間・・・ってことか。おまえ無事だったんだな、よかったよかった」
射蘭鳩「キィ」
たう「よし、みんなとなんとか合流して王に伝えないと・・・」

@@@@@@@@@@@次元の狭間 最奥
魔王モロク「グゥオオオオオオオオオ!!」
魔王の下僕1「お、おい魔王様、またただの抜きゲー買わされたらしい」
魔王の下僕2「よせ・・・聞こえたら殺されるぞ」
魔王の下僕1「口は災いの門ってか?そもそも俺らの存在が災いだろ?へへへ」
魔王の現身(天使型)「あなたたち、無駄口を叩いてる暇があるなら少しは働いたらどうなんです?」
魔王の下僕1「ひ、ひぃ!申し訳ございません!」
魔王の現身(天使型)「まったく・・・ご主人様、ただいま戻りました。」

魔王モロク「ふん・・・でははじめるか」
魔王の現身(天使型)「はっ・・・すでに支度はできております」
魔王モロク「ごみ屑の匂いがぷんぷんするわ」

モンスター達「うおおおおおおお!!魔王さまー!!」
魔王モロク「グゥオオオオオオオオオ!!時はきた!しつこい虫けらどもを完全に
      駆逐してやろうぞ!!」
モンスター達「わあああああああ!!魔王さま万歳!!」
魔王モロク「無駄に数を増やし、われわれの世界を汚し!悠久の時を乱し!
      資源を食いつぶす!害虫どもに血を!涙を!絶望を!」
魔王モロク「きさまらの力で蹂躙するのだ・・・いいか!!」
魔王モロク「グゥオオオオオオオ!!」
モンスター達「うおおおおおおおおおおおお!!」

@@@@@@@@@@次元の狭間 入り口付近
まんま「ふーむ、雰囲気が変わったな。どこかで魔力が渦巻いている・・・
    大量のエネルギー源が集合したか?」
まんま「私は魔力石の地図があったから帰還を果たせたがさてあいつら
    は無事だろうか・・・いや無事だな。あいつらの生命力を今感知した」
椿「ぼきてんすwwwwwwぼきてんすwwwwwww」
ぶる「もうやめてよ・・・ボク疲れた・・・あ、あれ?まんま!」
まんま「ご苦労、無事で何より」
椿「死ぬかとwwwwwっをもたwwwwwwwっうぇwwwwwww」
まんま「おまえはかわらず馬鹿なようだな」
椿「ぱしへろんだすwwwwwwwww」

ぶる「まんま~会いたかったよ~」
まんま「おまえはいつまでもママっ子だな」
椿「wwwwwwwwwwwwwwwww」
まんま「あいつら近くまで来てるみたいだ、いこう」
ぶる「もうたう達もきてるんだ、よかった~」
椿「wwwwwwwwwwwwww」
K「ふっ・・・俺の邪気眼を使えば合流するなど簡単なこと・・・」
ぶる「あ、いたの」
まんま「いたのか」
椿「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
K「・・・」

@@@@@@@@@@次元の狭間 入り口からやや近い場所
krs「イー・・・」
krs「イーイー?」
krs「・・・」
krs「イー!!」
魔王の現身(物質型)「ヒィハハァwwwwwww食いにきてやったぜ!お前一人なのか・・・残念だったな!」
krs「イー・・・!!」
魔王の現身(物質型)「ハハハハァ!!あきらめろwwwおまえなんぞ撫でるだけでふっとぶだろうがwww」
krs「イーッ!!」
魔王の現身(物質型)「ヒィハハァwwwwwwこれでとどめだwwwwww」

キィイイイイイイイイイイイ!!

ずぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ

たう「77倍シャープシューティング!!」
魔王の現身(物質型)「ぐっ・・・きさまああああ!!邪魔をするなあああああ!!」

krs「イー!!」
たう「krs無事か!」
魔王の現身(物質型)「もう怒ったぞ!ゆるさんぞおおおおおお!!」
たう「ここは俺にまかせろ」
魔王の現身(物質型)「ヒィハハハwwwwwおまえらだけで何ができ・・・ん、うごかん、なんだこれは!」
たう「アンクルスネアだ、人間は常に進化してるんだぜ?」
魔王の現身(物質型)「こざかしいわあああ!!」
たう「だめだ、もうおまえには何もさせない!射蘭鳩!いくぞ!
   全火力集中!フルバーストファルコンストレイフィング!!」

魔王の現身(物質型)「ぐはっ!!せめて・・・せめておまえだけでも殺す!!」
krs「イー!!」
たう「や、やば・・・」

ガキィイン!!

チキン「へへ!やっぱ肉弾戦は俺だろ?」
たう「チキン!!!」
チキン「すげえ音がしたからこっちへ来てみたら案の定だ、くそったれ
    次は負けねえぞ!!」
魔王の現身(物質型)「ごはっ・・・人間どもめ・・・」

ぶる「白銀の雪原に眠る冬の女神よ!!敵に安らかな死を与えよ!!
  
        ス ト ー ム ガ ス ト
        業 雪 魔 氷 撃 !!           」

たう「ぶる!それにまんま!椿も!  あとK!」
ぶる「無事だったんだね!」
魔王の現身(物質型)「人間の分際・・・で・・・」
チキン「ようやくくたばるか」
魔王の現身(物質型)「きさまらなど・・・ご主人様が・・・ひねり殺してくれよう」

            ぐちゃっ

たう「!!」
チキン「なっ!!」

魔王の現身(天使型)「ふん・・・蚤なぞに手間取るものなど魔王軍にいりません
          恥を晒すくらいならせめて私の手で殺しましょう」
たう「おまえ・・・仲間を殺したのか・・・」
チキン「おい、たうよせ」
魔王の現身(天使型)「今私は忙しいのです、あなたたちに構ってる暇はないのですよ
          しかし次に私の前にあらわれたら命はないものと思いなさい」
まんま「・・・」
椿「ぼきてんすwwwwwwwwwwぼきてんすwwwwwwww」
krs「イー・・・」
たう「くっ・・・」

まんま「敵のことより自分のことだな、地理も把握したし一度帰ろう」
たう「そうだな・・・なんだかすごい長いことここにいた気がするよ」
チキン「まあ実際は1週間もたってないんだろうけどな」
たう「ふう・・・すごく長かった・・・」

@@@@@@@@@@プロンテラ城 寝室
団地「逆毛王、ご容態はいかがですか」
逆毛王「ふむ、今日はまだマシなほうじゃ」
団地「では、ご報告を・・・ただいまたうパーティーが帰還いたしました、全員無事とのことです」
逆毛王「ほう!!よかった!全員無事じゃったか!!」
団地「どうされますか?一行は疲労がたまっている模様で今休ませておりますが」

逆毛王「そうじゃの、では明日にでも偵察結果の報告と同時に軍の作戦会議を執り行おう」
団地「ではそのように・・・」
逆毛王「頼んだぞ」

富竹王直属親衛隊隊長「おやっさん、あんま無茶すんなよ」
逆毛王「富竹か」
富竹「もう立てない体なんだからよ、それに将軍だって無能じゃないさ
   任せていいんじゃねーか?」
逆毛王「まだまだ若いもんには負けんわげほっげほっ!!」
富竹「お、おい!いわんこっちゃねーだろ!俺の親代わりなんだからよ
   王子だってまだまだおさねぇんだから、おやっさんが死んだらこの国は
   おわっちまうぜ。頼むから無茶すんなって」

逆毛王「心配するのもわかるが魔王の死をこの目で見るまでわしは死なぬ」
富竹「そこまでいうならまあいいけどさ、おやっさん。これだけは守ってくれ
   ・・・しぬな・・・。」
逆毛王「富竹・・・」

@@@@@@@@@@@シュバルツバルド共和国臨時政府 リヒタルゼンレッケンベル会長室
機械「ふう・・・」
ルル「かいちょ・・・失礼今は大統領でしたね。大統領、ミッドガルツに使者としてむかったべりお様から
   お電話が」
機械「おお、まわしてくれ」
ルル「かしこまりました」
機械「べりおか、そっちはどうだ。ふむ、ほう、そうか」

機械「モロクのほうはどうなんだ・・・できるだけ協力する旨、伝えておいてもらえるか?
   わかった、頼んだぞ。結成後2ヶ月で内乱を鎮めた屈強な軍を送るとな・・・クックック」
ルル「かい・・・大統領、会見のお時間です」
機械「んーわかった、すぐいこう。というわけだ、逆毛王によろしく言っといてくれ」
ルル「か・・・大統領」
機械「なんだ」
ルル「屈強な軍とはもしや・・・アレを?」
機械「相手はあの魔王だぞ、それに人的資本を今失いたくない、手っ取り早いだろう」
ルル「そうですが・・・」
機械「ルル、お前は甘すぎる。何事も痛みというものが存在するのだ。先の内乱はひどかった・・・
   だがああしなければもっと被害は広がっただろう。死んだ者のためにも、この国をよくしていかなければならないのだ」
ルル「はい・・・」

@@@@@@@@@@@@プロンテラ城 VIP軍司令部
逆毛王「今日はみなのもの、集まっていただきまことに感謝する
    先日次元の狭間に行ったたう達が帰ってきたのでそれの報告と
    1週間後に控えた狭間侵攻作戦を話し合うぞ」
たう「次元の狭間の地理はすべてまんまの魔法石に記憶してあります
   そして重要なのが魔王軍の戦力状態ですが・・・」
たう「まず頂点に魔王がいてその下に4体の魔王の現身がいるようです
   がその1体は我々の目の前で消滅、残り3体となった模様です」
アヌヌ将軍「さすが勇者殿!」
たう「我々が倒したわけではありません、前後の事情は察しきれませんが仲間割れのようで・・・」
アヌヌ将軍「しかし、話をきいたところではいい勝負をしておったそうだな」
たう「こちらの全火力を注いでようやく動きを止める程度でした、正直次やって勝つ自信はありません」

富竹「しかし次やるときゃおまえらだけじゃなくて軍もいるわけだろ?」
たう「それはそうですが・・・」
富竹「まあ足手まとい増えて逆にうごけねーよなぁ」
アヌヌ将軍「親衛隊長、口がすぎますぞ」
富竹「へっへ、すまねー。生まれつきでよ」
たう「そして、率いているモンスターの数が半端じゃありませんでした
   次元の狭間に山があったのですが、その中腹から見渡す限りすべてがモンスターでした
   あれを我々VIP軍がどうにかできるようなものではありません」
逆毛王「いや、次の侵攻にはミッドガルツ軍、シュバルツバルド軍、アルナベルツ軍も協力を
    申し出てきておる、すべて足すと相当数になるだろう」
アヌヌ将軍「シュバルツバルドが・・・?」
たう「それでも・・・それでもどうにかできる問題では!!」

逆毛王「しかしもう決まったことじゃ・・・」
たう「では・・・私がどうにかします!せめてあと2週間、いえ1週間伸ばしてください!」
逆毛王「むう」
アヌヌ将軍「たう殿がそこまで言うからには何かあるのでは?」
富竹「そうだなー、王国きっての勇者が現地をみてきてそこまでびびるってこたぁ何かあるよな」
たう「お願いします・・・人類の未来が・・・かかっているのです」
逆毛王「わかった、2週間、2週間待とう、それ以上は無理じゃ。世論を抑え切れん」
たう「申し訳ございません・・・」
逆毛王「それはそうと、どうにかすると言ったが何か案でもあるのか」
アヌヌ将軍「おお、それはぜひ伺いたいものですな」
たう「うぅ・・・あ、ありません><>」

逆毛王「まあそうだろうとは思ったがのwwうむ、それでは巫女どのに相談してみてはどうじゃ?
    もしかすると絶対神わんだおからの何か思し召しがあるかもしれぬぞ」
たう「はっ・・・」
逆毛王「まあ偵察で疲れているところすまんかったのう、ゆるりと休むがよい
    今晩はちと質素じゃが宴を行おうぞ!」
富竹「やりぃ!」
アヌヌ将軍「楽しみでございますな!」

@@@@@@@@@まんま、個人研究室
まんま「うむ、これは面白いな。魔王め、500年眠りっぱなしなのによくまあこんな最先端技術を応用してるな
    うお、これはファルメント魔的構造からの放出痕!これは次の学会で報告だな」
ぶる「よくそんな泥こねくりまわして楽しめるよねー、ボク何がなんだかさっぱりだよ」

まんま「ふん、凡人め。それだからだめなのだ。そもそも私の使う魔法とお前の使う魔術
    根源は一緒だ」
ぶる「え?そうなの?てっきりボクは魔術師、あんたは手品師くらいに・・・」
まんま「馬鹿もの、お前の使う魔力そのものを使う『魔術』と魔力の法則を応用した『魔法』って
   いうものは基本をたどれば同じものだ。魔力を使うのだから魔力に対する理解を深めるのは当然のことだ」
ぶる「だってまんまは自分の魔力を使うからそういう技術が必要なんだって
   ボクの場合、大自然の魔力を借りて行う術式だから」
まんま「ではどうやってその大自然の魔力を『借りる』のだ?」
ぶる「ん、あれ?えーっと・・・」
まんま「だから馬鹿者なのだ、おまえは。まずは自分の魔力を起動させ、自然エネルギーの循環に接続し
    そこから大自然の魔力を引き出すのだ、まずは自分の魔力が必要なのだよ」
ぶる「んー、まあそうか。ボク卒業試験だんとつビリだったからよくわからないや」

@@@@@@@@@@@@@プロンテラ西 カピトーリナ神殿
たう「ふう、ここに来るのは久しぶりだな・・・ていうか巫女とか見たことないな」
たう「巫女どのー、巫女どのはいらっしゃいますか?」
ぴこ「ボクはここにいるのです」
つるみ「ボクもここにいるのです」
たう「あ、ボクたちー。ここにいるって巫女さんはどこかな?」
ぴこ「ボクなのです」
つるみ「ボクなのです」
ぴこ「巫女はボクだよー」
つるみ「違うよ、ボクもだよー」
たう「んんー?」

ぴこ「ボクたちに何か用なの?おじちゃん」
つるみ「おじちゃんおじちゃんwww」
たう「お、おじ・・・ボクたちが占いができる巫女さんなのかな?」
ぴこ&つるみ「できるのだ!えっへん」
たう「じゃあちょっとお願いしたい占いがあるんだけどいい?」
ぴこ「えー」
つるみ「今お腹減ってるからできないよ」
たう「んー、じゃあこのクッキーあげよう」
ぴこ「わーい!くっきーだ」
つるみ「あーいけないんだー、甘いものは食べちゃだめって決まってるんだよ」
たう「ま、まあいいじゃないか、つるみちゃんにもほら」
ぴこ「あーつるみずるいー、つるみちゃんのが大きいよー」

たう「はっは、どっちもいっしょだよww」
ぴこ「おじちゃんいいひとー」
つるみ「いいひといいひとwwwwww」
ぴこ「おじちゃんは何を悩んでるの?」
たう「え?悩んでる・・・ああ、悩んでるんだ俺・・・」
つるみ「おじちゃんナヤんでるの?ボクがよしよししてあげるですよ」
たう「ありがとう・・・なあ君たちはモンスターと人間が分かり合えると思うかい?」
ぴこ「それは無理」
つるみ「むりむりーwwwwww」
たう「そ、そんな・・・もう少し努力次第とかそういうのはだめなのかい?」
ぴこ「だめ、じゃあおじちゃんはボクたちの今考えていることがわかる?ねえ」
つるみ「ボクもボクもーwwwwww」
たう「そ、それは・・・」

ぴこ「同じシュゾクでさえわからないのにぜんぜん体もうまれた場所も違う
   シュゾクでわかりあえるわけないのです」
つるみ「ないのです」
たう「そうなのか・・・そういわれてみればそうなのかなぁ・・・じゃあ今度の魔王討伐のことなんだけど」
ぴこ「あれはこのままじゃダイシッパイだよ」
つるみ「しっぱいしっぱいーwwwww」
たう「え・・・!?なんだって?それじゃあおじちゃんたちはどうしたらいいの?」
ぴこ「神はオークに勇猛さを与えもうた、ゴブリンには道具を、ドラゴンには永遠の命を」
つるみ「そしてニンゲンにはチエをあたえたんだよー、えへへ、ボク物知りでしょ」
ぴこ「ばーか、ボクのほうがものしりだい!」
つるみ「ボクのほうがー!」
たう「ねえボクたち、続きをきかせてほしいなー」

ぴこ「人間は一番非力だったけどその知恵で、ゴブリンの勇気を知り
   ゴブリンの道具を扱い、ドラゴンの力を得た」
つるみ「結局いちばんハンエイしたのはニンゲンなのですよ」
たう「そうだね、そうと言われているよ」
ぴこ「さっきニンゲンとモンスターはわかりあえないと言ったけど
   ちょっと違うのです」
つるみ「友達にはなれないけど仲間にはなれるんだよー!」
ぴこ「人間の非力な体じゃ魔王の力を抑えられない、だからモンスターを使うのです」
たう「!!」
つるみ「モンスターはお菓子をくれるニンゲンについてくるよー」
ぴこ「魔王の脅威はこの世の脅威、モンスターたちもきっと協力してくれるのです」

たう「でも、そんなだますようなことをしてモンスターたちは怒らないの?」
ぴこ「それをどうにかできる知恵を神は人間に与えたもうたのです」
つるみ「たもうたのです!」
たう「うーん・・・あ、じゃあどんなモンスターに力を借りたらいいのかな?」
ぴこ「いちばんつおいモンスター!」
つるみ「つおくてこわいの!!」
たう「うーん・・・まあいいか、じゃあ占いでどこの方角がいいのか教えてよ」
ぴこ「つるみ!いくよ」
つるみ「うん!」

ぴこ&つるみ「ここからはーるかあっちにある巨人のお城に住んでいるもうひとりの魔王が
       きっと力を貸してくれるです」
たう「ここから西のお城って・・・グラストヘイム!!」

@@@@@@@@@プロンテラ城
ちくわん「父上、お体の具合はどうですか?」
逆毛王「うむ、よいぞ」
ちくわん「何度も繰り返すようですが魔王討伐には・・・」
逆毛王「ならぬ、絶対にならぬ」
ちくわん「それではこの国の滅亡の危機に私は何もできぬと・・・」
逆毛王「そうじゃ、ちくわんの力では何もできぬ。ましてや戦場の経験もない
    小童がいればむしろ足手まといになるだけじゃ」
ちくわん「しかし王家の厳しい訓練を」
逆毛王「馬鹿者!!その驕りが自らの命を縮め、仲間を危機にさらすのじゃ!!
    まあそこまで言うなら仕方がない」
ちくわん「で、では私を討伐隊に!!」

逆毛王「プロンテラ北部方面隊に指示を仰げ、ちくわんにはまず戦場の空気を肌で感じるべきじゃ」
ちくわん「北部方面隊・・・大陸最強と言われる精鋭部隊揃いの・・・?」
逆毛王「そうじゃ、プロンテラを迷いの森の魔物たちから守るべく日夜粉骨砕身しておる
    大陸最強の名は伊達ではないぞ」
ちくわん「わかりました、では明日から指揮下に入り働いてまいりましょうぞ」
逆毛王「うむ、ちくわんにとっていい経験になるはずじゃ」
ちくわん「はっ」

@@@@@@@@@@@@カピトーリナ神殿
ぴこ「おじちゃんいっちゃったね」
つるみ「いっちゃったね」
ぴこ「あのひとかわいそかわいそなのです」
つるみ「なのです」

ぴこ「おじちゃんのだいじなひとがしぬんだって!」
つるみ「それはたいへんだねー」
ぴこ「だいじなひとってだれなんだろう」
つるみ「えへへーわかんないや」
ぴこ「おなかへったー」
つるみ「きょうのばんごはんはなにかな?」

@@@@@@@@@@@@@プロンテラ北部駐屯地
ちくわん「というわけでお力になるべく参上いたしました」
メリー大将「うむ、話はすべて聞いている。血気盛んな若者の入隊、俺は心より歓迎する
      しかし王子とて特別扱いは無用、びしびししごいていくから覚悟をせよ」
ちくわん「はっ」
メリー大将「貴様の所属する隊は決まっておる、いもっふ隊だ。いもっふ隊長をここへ」

いもっふ「ここに」
メリー大将「いもっふよ、この若者を頼んだぞ」
いもっふ「サーイエッサ!」
ちくわん「よろしくお願いいたします」
いもっふ「ふん、その高貴な口から何かを垂れる場合まずサーをつけろおおおおおお!!」
ちくわん「サーイエッサ!!」
いもっふ「よし、ではいくぞ、ついてこい」
ちくわん「サーイエッサ!!」
いもっふ「ほう、なかなか学習能力の高いサルだな」

いもっふ「どこのボンボンかしらんがここは戦場だ、ママのおっぱいは夢ん中でしか吸えんからな」
ちくわん「サー!!」
いもっふ「それからおまえの仕事は隊員の後方支援だ、支援といっても炊事洗濯その他もろもろだ
     なかなかの腕利きらしいがここで大切なのは腕じゃねえ、命だわかったか!!」
ちくわん「サーイエッサ!!」
いもっふ「ここにいるやつは全員命が惜しいやつらばっかだ、わかるか?生き残るということは
     それだけ人間に歯向かう屑どもを1匹でも多くその手で葬り去ることができるってことだ!!」
ちくわん「サーイエッサ!!」
いもっふ「とりあえずっと・・・ここははじめてか、力抜けよ」

@@@@@@@@@@@@プロンテラ城
たう「巫女はそう言ってました」
逆毛王「うむ、そうか・・・そりゃたぶんダークロードのことじゃの
    ダークロードとか魔王モロクより強いんじゃないのか・・・」
たう「ご存知なんですか?」
逆毛王「まあダークロード自体は魔力が強すぎて現世には存在できないからの
    今はダークロードの影がグラストヘイムを支配しておるの」
たう「しかしダークロードを仲間にってちょっと無茶じゃありませんか?」
逆毛王「巫女がそういったのならそうなのじゃろうが・・・」
たう「とりあえず行ってみて判断ということでよろしいですか?」
逆毛王「じゃのう、ちと骨が折れるだろうが頼んでいいかの」
たう「もちろんです」

@@@@@@@@@@プロンテラのある一画
たう「そういうことだ」
チキン「ふーむ、ダークロードは俺のじーちゃんがグラストヘイムいったときの話を
    よく聞かされたけど、正直人間がどうにかして太刀打ちできるようなレベルじゃないらしいぜ
    どうにもこっちに実体が来れないから最近は諦めて暴れることもないらしいな」
まんま「ダークロード、実体は魔界におり人間界には影を送り込み支配を目論んでいるらしいが
    いかんせん影、魔界との境界線の薄い場所でしか動けないはずなんだが
    助力を請うたとしても動けなければ何もできないんだがな」
K「ククク、邪気眼を持たぬものには人間界での活動は無理なのだ・・・所詮そのていど・・・」
ぶる「ダークロードはボクのおじいちゃんもみたって言ってた、すごく強かったって」
たう「んー、どうにかして話だけでも聞けたらいいな、それだけ強いならきっと何か策とかも教えてくれそうだ」
チキン「とにかく行ってみようぜ」
たう「そうだな」

まんま「すまない、少し私は行けない。くもの糸が少なくて補充せねばいかんのだ」
たう「そうかー、まあ戦いはあまりないと思うしなんとかなるよなww」
ぶる「ごめん、ボクもちょっと用事が・・・」
たう「おまえもかー!!しょうがない、むしろ行くひと誰だ」
チキン「俺はいくぜ」
椿「ぼきwwwwぼきてんすwwwwwww」
K「うっ・・・邪気眼が・・・呼んでいるのか、俺を・・・」
krs「イー」
たう「結局チキンとkrsと俺だけか、まあいいだろうなんとかなるなる」

@@@@@@@@@@ゲフェン宿屋
たう「今日はここで休んで明日の朝グラストヘイムへ行こう」
チキン「だな、ちょっと紅をペコペコ屋へ預けてくるぜ」
krs「イーイー」
たう「じゃあまた明日の朝、おやすみ」

たう「むっ!この気は!」
魔王の現身(精霊型)「しっ、静かに」
たう「お、おまえ!!」
魔王の現身(精霊型)「すまぬ、急ぎの用で」
たう「どうしたんだ、つかここまでどうやって?」
魔王の現身(精霊型)「今さっき、魔王軍の人間界侵攻が決まった」

たう「!!」
魔王の現身(精霊型)「時はこれより日が5回沈んだ次の夜明けと同時にはじまる・・・」
たう「そ、それでおまえは?」
魔王の現身(精霊型)「わからない・・・われは、われはどうしたら」
たう「俺に聞かれてもなー、とにかく伝えてくれてありがとう」
魔王の現身(精霊型)「ふん、礼には及ばぬ、しかし魔王はこの機に人間界のすべてを
          破壊しつくすおつもりだ。逃げ場などないぞ」
たう「それは俺らがどうにかすることだ、おまえは心配するなよ」
魔王の現身(精霊型)「そうだが・・・」
たう「そんなことより、いつまでもこんなところにいて大丈夫か?」
魔王の現身(精霊型)「む、時間がない。ではわれは帰るぞ」
たう「おう、じゃあの」

krs「イ、イー!!」
たう「krs、見てたのか」
krs「イーイー」
たう「勇者が敵とひそかに会って何してんだって話だよなー」
krs「イー、イイー」
たう「おまえは何も聞かないのか、まあそっちのがありがたいんだけどなハハッ」
krs「イー」
たう「あいつの言ってたことが事実なら、急がないとだめだな」
krs「イーイー!!」

@@@@@@@@プロンテラ露店街
まんま「ふん、ろくな物がないな。まあこの国の経済はとっくに崩壊しているから仕方がない」
まんま「ふぅ、これは自力で集めに行くしかないか・・・」

 くいっ
まんま「ん?」
光太郎「・・・」
まんま「戦災孤児か。悪いが私はおまえのママにはなれんぞ」
光太郎「これ・・・買って」
まんま「人形・・・。これおまえが作ったのか」
光太郎「コクリ」
まんま「・・・10000zで買ってやるか」
光太郎「・・・!」
まんま「おまえ、この私が買ってやるのだからもっと嬉しそうな顔をするがよい」

光太郎「おねーちゃん、ありがとう」
まんま「無駄遣いするんじゃないぞ」

まんま「ふん、私が無駄遣いしてしまった。まったくもって無駄だ、ふふ」

@@@@@@@@@@@プロンテラ城
団地「大変です!たう殿から伝令が!」
逆毛王「どうした」
団地「これより5日後に魔王が攻めてくるとの情報が入ったそうです!」
逆毛王「なんじゃと!」
団地「どうしましょうか」
逆毛王「ふむ、まずはVIP全軍をモロクに集めよ、わしもすぐむかおう」
団地「お体は・・・」
逆毛王「そんなことも言ってられまい、すぐにモロクに緊急配置を!!」
団地「はっ!!」

@@@@@@@@@@@@グラストヘイム城前
たう「やっぱでけぇなー」
チキン「ここが伝説の巨人との戦場か・・・」
krs「イーイー」

たう「ダークロードがここにいるんだな」
チキン「今はおとなしくなってるらしいから大丈夫だと思うんだが」
krs「イーイー」
たう「とりあえず行ってみよう」

ダークロード「・・・人間が何の用だ・・・」
たう「今、現世で何が起きているかご存知ですか」
ダークロード「・・・モロクの餓鬼が暴れているようだな」
たう「はい、そこでお力をお借りできないか伺いにきました」
ダークロード「なめておるのか、なぜ人間に力を貸さねばならんのだ」
たう「それは・・・」
ダークロード「しかもわしはここから動けん、それともわしを現世に連れて来る方法でもあるのか?
       まあ連れてきたところでモロクの代わりにわしが暴れるだけだがな」
たう「しかし・・・」

ダークロード「やつも餓鬼とはいえ魔王と称するほどの身、人間ごときで
       どうにかできる相手ではなかろう。」
たう「はい」
ダークロード「やつを魔界に連れてこられるのならば・・・力になってやらんでもない」
たう「なんと!」
ダークロード「やつは少々調子に乗りすぎだ、魔界に来たら少しお灸を据えてやろうぞ」
たう「では魔界に送ることができればいいのですね」
ダークロード「おまえらにできるなら・・・だがな」
たう「わかりました」
ダークロード「あー、そういえばファラオの小僧がキレとったな、モロクにシマを邪魔されたらしい
       やつは元人間、もしかしたら力を貸してやるかも知れんぞ」
チキン「!!」
たう「ありがとうございます!!」
ダークロード「ふん、いつかはわしが支配する世じゃ、せいぜい大切に扱うがよいぞ」

@@@@@@@@@@@@次元の狭間  最奥
魔王の現身(天使型)「ご主人さま」
魔王モロク「どうした、俺は大変忙しい」
魔王の現身(天使型)「どこからか情報が漏れたらしく、次元の狭間出口に人間が集まっていますが」
魔王モロク「ふん、ほおっておけ。それよりアリスソフトの新作はまだか」
魔王の現身(天使型)「しかし、面倒ですよ」
魔王モロク「ならば貴様が露払いをすればよい」
魔王の現身(天使型)「はっ」
魔王モロク「ついでにカタログも頼む」

魔王モロク「あれ?いつのまにフラグ立ってたんだラッキー」

@@@@@@@@@@@グラストヘイム城前
たう「ファラオか、スフィンクスだな」
チキン「まーたとおいなこれ」
krs「イーイー」
たう「お、射蘭鳩。手紙がついているな」
たう「全軍モロクに集合・・・やばい急がないと」
チキン「おまえら乗れ、紅の足だとすぐモロクだ」
krs「イーイー!!」

@@@@@@@@@@プロンテラ北 迷いの森
まんま「くもの糸がとれんな、生態が変化したような感じがする・・・」
さすらい狼「人間の女がこんなところで一人で何してやがる!」
まんま「さすらい狼か、ふん怪我したくなかったらひっこむことだな」
さすらい狼「ギギギ・・・なめやがって!!」
まんま「ふん・・・ってしまった今くもの糸がない・・・」
さすらい狼「GYAAAAAAAAAAA」

     ガキィン

まんま「くっ!」

いもっふ「おい、嬢ちゃん大丈夫か」
まんま「!!」
さすらい狼「てめえ・・・邪魔しやがって、てめえも食われたいかあ!!」
いもっふ「狼風情が俺様に牙を剥きやがって・・・入れ歯を用意しなああああ」
さすらい狼「ぎゃん!!」
いもっふ「まだまだあああ、つーきつきつきつきつきぃいいいい!!」
まんま「ん・・・?あいつの体・・・エネルギーが・・・どうなってる?」
さすらい狼「こいつ・・・いもっふか!へっ、しょうがねえな、お前を食い殺すのは今度だ」
いもっふ「ふん、貴様など瞬きをしている間に切り刻める、忘れないことですな」

いもっふ「おい嬢ちゃん、大丈夫か」
まんま「ハッ!じょ、嬢ちゃんってこの私を愚弄するか!ジュノー学院設立以来最高の頭脳と
    言われた私に向かって嬢ちゃんなど!!」
いもっふ「ハッハ、気のつええ嬢ちゃんだ。散歩中に声がしたから何事かと思ったら
     お花摘みしてる赤頭巾ちゃんが狼に襲われてたからよ
     助けてやったらどっこい、狼はこっちだったかwwwww」
まんま「うぬぅ・・・もう知らん、どっかへ消えろ」
いもっふ「お、おいまて。そこにペコ置いてあるから街まで乗せてやる」
まんま「いらん、私はくもの糸を集めにきたのだ」
いもっふ「ん、くもの糸集めにきたのか。それなら隊の倉庫に山積みされてるぞ」
まんま「何!」

@@@@@@@@@@@@@モロク 次元の狭間入り口 深夜
バナン「ちっくしょぉ、なんでこんなさみぃ夜に見回りなんだ・・・」
バナン「どうせ魔王なんてびびってでてこねぇっつの・・・」
バナン「ぶえっくしょい!!あー、とっとと帰って酒でもあおるか・・・へへ」

ひゅん!

バナン「カハッ!!な、なんだ・・・」
魔王の現身(天使型)「ふん、蚤が」
バナン「ちっくしょぉ・・・敵か・・・敵襲だ・・・」
魔王の現身(天使型)「耳障りだ」
バナン「敵だああああみんなおkがふっ!!」

兵士1「うああわあああ!!ひでぇ・・・敵襲だああああみなを起こせ!!」
バーロック隊長「何!敵とな!!であえであえ!!」
魔王の現身(天使型)「ふん、蚤どもがわらわらと・・・消えうせろ」
兵士「う、うわああああああああ」
バーロック隊長「おい、おまえら!!くっそおおおお」
魔王の現身「ゆっくりと休むがよい」
バーロック隊長「ぐっ・・・俺は・・・ここで死ぬわけにはいかぬ・・・」
魔王の現身(天使型)「目障りだ」
バーロック隊長「か・・・」

ぶおおおおおおおおおおおおおおっ!!

魔王の現身(天使型)「何者?」

ファラオ「何者?じゃねえよ、アァ?てめえ俺のシマで何やってんだこのやろう!」
魔王の現身(天使型)「貴様・・・」
ファラオ「なんかでけぇ気が暴れてやがると思ってきてみたらなんだこの有様
     てめぇ・・・仁義とおせや、オォ!?」
魔王の現身(天使型)「うるさいやつだ・・・殺すか」
ファラオ「とっちゃろかてめぇ!!

       ラッ シュ ア タッ ク
      任 侠 連 撃 掌!! 」
魔王の現身(天使型)「くっ・・・こやつ・・・」
パサナ「いいぞー兄貴!!」
ファラオ「   ダークストライク
       闇 波 動!!」

魔王の現身(天使型)「うっとおしい・・・
          パ ル ス ス ト ラ イ ク
           覇  導  衝  撃!!」
ファラオ「ぐぬぅ・・・こやつ・・・」
魔王の現身(天使型)「ほう、これを耐えますか」
ファラオ「オォ?なめてんじゃねえぞ!!」
魔王の現身(天使型)「手ごわいな、殺しておく必要がある」
ファラオ「獲れるもんなら獲ってみろやァ!!」
魔王の現身(天使型)「敵の力量をよめないのは悲劇だ
          ツー ハ ン ド ク イッ ケ ン
           剣  戟  の  嵐!!」
ファラオ「ぐっ!!は、はええ!!」
魔王の現身(天使型)「この程度か・・・死ね」

パサナ「あ、兄貴ィ!!」
ファラオ「お、おい、オシリスのおやっさんに知らせろ・・・」
パサナ「へ、ヘィ!」
ファラオ「ここは俺がひきとめっからヨ・・・できるだけ肝ォ座ったやつ連れてこいって
     知らせて来いヤ」
パサナ「兄貴・・・」
ファラオ「はよォいってこんかァ!!」
パサナ「へ、ヘイ!!」
魔王の現身(天使型)「増援を呼んだところで無意味」
ファラオ「うっせぇ、おのれは俺が死んでもとっちゃらァ!!」
魔王の現身(天使型)「あれでも理解できんか・・・ならば死ね」

@@@@@@@@@@モロク スフィンクス前
チキン「おい、スフィンクスもぬけの殻じゃねえか」
krs「イーイー!!」
たう「お、おいあれ!モロクのほうが燃えている」
チキン「な、なんだと?すぐ行こう!!」

たう「む、むこうから何かが走ってくる!!」
チキン「ん?ありゃパサナ!モンスターが何やってんだ」
パサナ「くっ、こんなとこになんで人間がおるんじゃあ?」
たう「モロクがどうかしたのか」
パサナ「あ、兄貴が!!」

たう「ファラオがどうかしたのか」
パサナ「魔王の手先がきて暴れとんじゃあ!!今からオシリスのオヤジに」
ΩΩΩ<「な、なんだってー!」
パサナ「頼む・・・兄貴が死ぬかもしれんのじゃあ!!」
チキン「しょうがねえ、お前、乗れ!!」
パサナ「すまねえ、恩にきる!!」

@@@@@@@@@@@モロク ピラミッド
パサナ「スフィンクス組のパサナじゃあ!」
アヌビス「な、なにごとじゃ」
パサナ「モロクのやろうが殴りこんできやがったんじゃあ!!オヤジにすぐ知らせんと!」
アヌビス「なんじゃとォ!?すぐ入れ!!」

オシリス「なんじゃ、騒がしいのォ・・・」
パサナ「おひさしゅうございますオヤジ!」
オシリス「おう、ファラオんとこのガキか」
パサナ「モロクのやつがシマ荒らして兄貴が出向いたんじゃが、手ごわくて
    兄貴が死にそうなんじゃァ」
オシリス「だから手に負えんやつァほっとけェって言っといたんじゃ・・・」

パサナ「お、おいじゃあ兄貴見捨てるってことかい!」
オシリス「分相応ってもんがあるじゃろうのう」
パサナ「ちっきしょォ!!隠居生活で魂抜けたみたいじゃ!こうしちゃおれん
    俺は戻って兄貴を助けに!!」
たう「お、おいオシリス、仲間がやられてんだろ?なんで助けんの?」
オシリス「どうせやつらはこの聖域へは攻めてこれん、こっちが手を出さなきゃいい話じゃろうて」
たう「おまえ・・・仲間がやられてんだろ!!」
オシリス「若造が・・・わしらの何を知っておるんじゃァ!!口がすぎるぞォ!?」
たう「ぐっ・・・」

チキン「でも不死なんだろ?おまえら。なんで怖がってんの?」
オシリス「まだ人間はそう思っとったンか、わしらは不死ではないんじゃけ」
たう「!?」
オシリス「人間にはある一定の命を定められておる、しかし
     事故などで死んでしもォた場合、その与えられた命を使いつくすまで
     死ねんのじゃァ、それがおまえらの言うゾンビなんじゃて」
たう「そ、そうだったのか・・・」
オシリス「だから、不死などではない、ただ死ぬのを待っている寂しい人間の残りカスなだけ
     じゃ。死を待つときくらいのんびりしたいもんじゃのォ」
チキン「だからって・・・仲間を見殺しにすんのかよ!!」
オシリス「じゃあおまえらはわしらに死ににいけェいうんか!!オォ!!??」
チキン「くっ・・・なんて迫力・・・」

オシリス「気分がわるいわ!家に帰って殺されんように頭隠しとけェ!」
チキン「いやだ!」
たう「同じモンスターのファラオが戦っているのを知って何も感じないなんておかしいだろ」
オシリス「しつこい人間じゃァ・・・われェ・・・殺すぞ?オォ?」
たう「く・・・いやだ・・・」

アヌビス「おやじィ!!ファラオのやつがやられた!」
オシリス「なにィ!?ファラオのやつを殺るなんざ相当のてだれじゃけぇ
     おまえらはひっこんどれ!」
たう「お、おい!どうすんだ!!」
チキン「しょうがねぇ、こんなへっぴり腰相手にしてたってどうにもなんねーや」
オシリス「オォ?へっぴり腰だァ?人間の若造に馬鹿にされては黙っておれんのう
     今わしは仲間を殺されてイライラしておったところじゃァ!!
     仁義みせたらァ!!」

たう「へ・・へへ・・・」
チキン「よし、ここは任せてプロンテラに知らせにいこう」

オシリス「召集かけろォ!!討ち入りじゃァあああああああ!!」
アヌビス「へィ!!」

オシリス「ものどもォ!!今魔王の馬鹿どもがわしらのシマで暴れまわっとる!!
     そしてファラオのやつが殉死しおった!!どないしたろうかのォ!!」
ゾンビ達「殺せぇええええええええええええ!!」
オシリス「いくぞおおおおおおお!!」

@@@@@@@@@@@モロク
魔王の現身(天使型)「おおかた片付きましたね」
オシリス「待たんかァ!!」
魔王の現身(天使型)「ふぅ・・・何者?」
オシリス「ファラオのやつ、とったらしいのォ?エェ?」
魔王の現身(天使型)「邪魔するなら殺しますよ?」
オシリス「疑問に疑問で返せとママにならったんかァ!!オォ!?」
魔王の現身(天使型)「ふん」
オシリス「仁義とオさんかァ!!われェ!!

      メ テ オ ア サ ル ト
       任侠式突撃衝波動!!    」

@@@@@@@@@@プロンテラ北部駐屯地
いもっふ「ふう、ついたぞ」
おわた「隊長、なんすかその女」
いもっふ「レディにむかって失礼な発言をすんじゃねぇ!!」
おわた「サーイエッサ!!」
まんま「ところで私は軍隊ごっこを見にきたんじゃなくてくもの糸を
    とりにきたんだけど」
いもっふ「ちょっとまってろ」
ちくわん「あれ?まんまさんこんなところで何してるんですか?」
まんま「王子?」
いもっふ「なんだ?おまえら知り合いか」

ちくわん「はい、ちょっとした縁で」
まんま「あなたこんなところで修行してたの」
ちくわん「はい、そういえば最近次元の狭間へ行ったらしいですね」
いもっふ「お嬢ちゃん、あんなところへ行ったのか」
まんま「えぇ」
いもっふ「よく生きて帰れたな」
まんま「知ってるの?」
いもっふ「昔の話だ、あああったぞこれだ。好きなだけもってけや」
まんま「ちょっと質問してるってうわ、こんなにあるの?」

いもっふ「まあ好きなだけ持ってけ」
まんま「あ、ありがとう」
いもっふ「気のつええ嬢ちゃんかと思ったら礼くらいはできんのかwww」
まんま「つくづく失礼ね、礼くらいできるわよ」
いもっふ「すまねぇすまねえwwwつかもう暗いな・・・魔物でるから今日はとまってけや」
まんま「そうね、そうさせていただくわ」
いもっふ「こっちに女性宿舎がある、そこに空き部屋あったはずだ」

@@@@@@@@@@@@プロンテラ城
団地「大変です!!魔王の先遣隊らしきものがモロクを壊滅状態にしたと一報が!」
逆毛王「何!今集めている戦力はどのくらいじゃ」
団地「今10~20万ほどかと」
逆毛王「モロクは壊滅状態らしいな、モロク砂漠にすぐに集結させよ」
団地「はっ!!」

@@@@@@@@@@@@@@@モロク
魔王の現身(天使型)「ぺっ・・・」
オシリス「こぞォ・・・なかなかやりおるやんけェ・・・」
魔王の現身(天使型)「ふん・・・」
オシリス「しかしのォ、生きてここから逃げることは許されんのォ!!」
魔王の現身(天使型)「こんなところで無駄口叩いている暇はありませんね
          私は用事がありますのでこれで!!」
オシリス「てめ!逃げんじゃねェ!!」

魔王の現身(天使型)「くっ・・・かなり消耗した」

オシリス「おい、人間はおらんのか!!」
バーロック隊長「くっ・・・オシリスか」
オシリス「まだ息あるんか」
バーロック隊長「ぐふっ!!やつは・・・」
オシリス「逃げおったわい、もうしゃべるなァ。体に風穴あいとるでな」
バーロック隊長「できることなら・・・国にこれを・・・」
オシリス「自分の髪か・・・わぁった、必ずこれを届けちゃる。静かに眠れヤ
     近いうちにわしの元にくるでなァ。そんときゃ頼むぜェ」
バーロック「かはっ・・・・・・・・・・・・・・・。」

オシリス「おめぇら、夜明けだ・・・一旦退却じゃァ」
ゾンビ達「へい」
オシリス「アモン、おめえスフィンクス見とけヤ」
アモン「うス!!」
オシリス「魔王モロクか・・・久々に骨のあるやつとやれそうじゃねえか、おもしれェ」

@@@@@@@@@@@@プロンテラ北部駐屯地
まんま「あら、デリカシーのないあなたでも星なんて見るのね」
いもっふ「たまには・・・な。お嬢ちゃんも気のつええ男勝りなくせに・・・ああ、しょんべんか」
まんま「な!なんて失礼な男!!」
いもっふ「はっはっは、いいじゃねえか。おい、こっちきてみろよ、今晩は北斗七星がよく見える」
まんま「北の守護星・・・」
いもっふ「まるで俺たちのようだろ?」

まんま「どこが・・・星なんてロマンチックな集団でもないでしょ」
いもっふ「ちげぇねえwwwww」
まんま「そういえばあなた・・・ちょっとその鎧脱いで」
いもっふ「お、おいやめろって、恥ずかしいだろうが」
まんま「あなた・・・その体どうしたの」
いもっふ「お嬢ちゃん、これがわかるのか」
まんま「えぇ、わたしはね。」
いもっふ「これは俺の一族のみが持つ特徴らしい、おかげさんで親父もじじいもそのじじいも早死にだ」
まんま「あなたはそれでいいの?これはれっきとした疾患よ、学院へ行けば治せる」
いもっふ「しかしこれは俺の力の源でもある、まだその時じゃねえな」
まんま「でもあなたはそれのせいで死ぬのよ?もしかしたら次の戦いで死ぬかもしれない」

いもっふ「お嬢ちゃんにはわからんだろうけどな、俺には守るものってのがあるのさ」
まんま「あなたが死んだら意味がないでしょ、ねえわかる?残されたものたちの気持ちって」
いもっふ「くっくっく・・・」
まんま「何がおかしいのよ!今私はまじめな話をしているのよ?」
いもっふ「いやすまん、別れた嫁とまったくおんなじこと言いやがるんでつい、な」
まんま「あなた、結婚してたの」
いもっふ「まあ今さっきの台詞残してどっかいきやがったけどな・・・嬢ちゃんに似て
     気のつええ女だった・・・ありゃあいい女だったぜ、おしいことしたな」
まんま「なんでわかってあげなかったの・・・とにかく、いつか学院に連れて行きますから」
いもっふ「まあこの戦争が終わって、北部にも兵が補充されたらな」
まんま「それまで死なないでよ、私の目覚めが悪くなるでしょ」
いもっふ「はっはっは、ちげぇねえwwww」

@@@@@@@@@@@プロンテラ城
団地「逆毛王、進軍の準備ができました」
逆毛王「うむ、では行くとするかの」
魔王の現身(天使型)「天国にでも行くのか」
団地「むっ!」
魔王の現身(天使型)「人間とは頭をつぶせばやわいもの、死んでいただきます」
逆毛王「貴様・・・魔王の手先か!!」
団地「衛兵!!衛兵!!」
魔王の現身(天使型)「耳障りだ、死ね」
団地「ぐっ!!」
水飴姫「団地殿!!」
団地「姫!!」

魔王の現身(天使型)「ふん、蚤の雌か」
水飴姫「わたくしがお相手いたします!!」
魔王の現身(天使型)「目障りだ消えろ」
水飴姫「きゃあっ!!」
富竹「化けモンと言えど女に手を上げるのはどうかと思うぜぇ」
逆毛王「富竹!!」
魔王の現身(天使型)「これだから蚤は・・・うじゃうじゃとうっとおしい!!!!」
富竹「くっ・・・なんてプレッシャーだ・・・」
逆毛王「団地よ、わしの剣を持て」
団地「しかし王!!」
富竹「おやっさん、ここは俺に任せて逃げろや、そんな老体で何ができんだよ」

逆毛王「姫は先に逃げるがよい!わしはVIPの王、スーパー逆毛人なるぞ!!
    国を荒らす不貞の輩を背に逃げるなど許されぬ!!」
富竹「おやっさん、無茶すんなってば!!」
魔王の現身(天使型)「それほど死にたいならばお望みどおり!!」
団地「逆毛王!!」
富竹「おい団地やめろ!!」
団地「がはっ!!」
逆毛王「団地!!」
団地「私のことはいいです・・・王だけでもお逃げください・・・」
逆毛王「団地よ・・・」

富竹「衛兵よ!!姫と王を連れていけ!!」
ぼっさん「はっ!!姫!!こちらへ」
水飴姫「離しなさい!!」
ぼっさん「しかし・・・」
富竹「なーに遠慮してんだ、はやく連れてけ馬鹿野郎!!」
水飴姫「王!!はやくお逃げください!!願わくば!!ご無事で!!」
魔王の現身(天使型)「ごちゃごちゃと・・・次死にたいの誰?」
富竹「へっへ・・・絶体絶命とはまさにこのことだよなぁ!!」
魔王の現身(天使型)「非力・・・まさに非力よ!!」
富竹「なめやがって・・・エンチャントデッドリーポイズン!!」

   ごぉおおう!!

富竹「一族直伝の毒だ・・・死ぬぜ・・・?覚悟しなぁあああ!!」
魔王の現身(天使型)「ふん、蚤に刺された程度で私が死ぬとでも」

@@@@@@@@@@@プロンテラ北部駐屯地
メリー「おい!!プロンテラからのろしだ!!プロンテラに危険が・・・!?」
いもっふ「すぐに隊を召集させますか!」
メリー「うむ、全員召集させよ」

いもっふ「おまえらあああああ、夢の中でママのおっぱいすう時間がおわった!!起きやがれ!!」
おわた「なんだなんだぁ?」
ちくわん「こ、こんな時間に・・・」
いもっふ「いもっふ隊はすぐにプロンテラへ向かうぞ!!」
ちくわん「!!」

@@@@@@@@@@プロンテラ南の砂漠
チキン「お、プロンテラが見えてきたぞ!!」
たう「なんだあれは!!」
krs「イーイー!!」
チキン「プロンテラが燃えている・・・?」
たう「急ごう!!」

@@@@@@@@@@@@プロンテラ城
富竹「うおおおおおおお!!」
魔王の現身(天使型)「何度きても同じだとわからんか、ならば死ね」
富竹「くっ・・・死んで・・・たまっかよ!!」

   ガキィイイイイイイン!!!!

富竹「お、おやっさん!!」
逆毛王「富竹、よく粘ってくれた。皆のものを逃がせ、わしはこれより死地に入る!!」
富竹「おやっさん・・・まさか!!やめろ!!」
逆毛王「よくぞ今までわしに尽くしてくれた・・・礼を申すぞ・・・あとは頼んだぞい」
富竹「おやっさん!!」
魔王の現身(天使型)「ふん、老人が何を・・・」
逆毛王「老人を馬鹿にするでない、今からその老人に倒されるのだからの」

ぼっさん「姫!!そちらは危険です!!」
水飴姫「王の姿が見えませぬ!!・・・王!!」
富竹「おい、おめえらとっとと逃げろ、まきこまれんぞおおおおおお!!」
ぼっさん「!!」

逆毛王「これまで死ににいった同士たちよ・・・すぐに我も向かおうぞ!!」
逆毛王「うおおおおおおおおおおおお!!!!!」
魔王の現身(天使型)「むっ・・・これはまずいですね。はやめに殺しておきましょう」

   バチィン!!

魔王の現身(天使型)「はじかれた・・・だと・・・?」
富竹「やべえやべええええ!!城がぶっこわれんぞ!!おまえらとっととにげろい!!」
ぼっさん「あ・・・あれはいったい・・・」
富竹「おやっさんの最後の花道だ邪魔すんじゃねえ!!」
水飴姫「王!!」
富竹「とんだじゃじゃ馬娘だな!ちょっと寝とけ!!」
  ・・・トン
水飴姫「はうっ・・・」

富竹「おれぁ怪我してんだ、ぼっさんお前運べ!はやく!!」
ぼっさん「は、はい!!」
富竹「おやっさん・・・」

@@@@@@@@@@@プロンテラ城北門
いもっふ「これはやべーぜ・・・」
ちくわん「父上が危ない!!」
いもっふ「馬鹿野郎!!いくんじゃねえ!!」
ちくわん「しかし父上が!!」
いもっふ「上官に口きくときはサーをつけやがれ!!」
ちくわん「サーイエッサ!!」
いもっふ「小僧一匹ごときがいったところでどうにかできるオーラじゃねえ・・・」
ちくわん「くっ・・・」

@@@@@@@@@@プロンテラ城 南門
チキン「ちきしょう!!プロンテラ城が・・・」
たう「みんなは・・・王は無事なのか!!」
しも「たう殿!!」
たう「しもか!!王は?」
しも「わかりません・・・全員退避の命令を下されたまままた城の中へ」
たう「何!!」
チキン「いこう!」
しも「いけません!中は危険です!」
krs「イーイー!!」
たう「な、なんでだよ!」

@@@@@@@@プロンテラ城内
魔王の現身(天使型)「怒髪天を衝くとはまさにこのことか」
逆毛王「ふふふ・・・老人にびびっておるのか・・・」
魔王の現身(天使型)「戯れを・・・」
逆毛王「うおおおおおおおおおおお
    
         ツー ハ ン ド ク イッ ケ ン
         剣  戟  の  嵐!!」
魔王の現身(天使型)「ただの猿のものまねではないか

          ツー ハ ン ド ク イッ ケ ン
          剣  戟  の  嵐!!」

逆毛王「わしの体よ・・・もう少しもってくれのう・・・ごほっ

      コ ン セ ン ト レ ー ショ ン
    聖 戦 へ 赴 く 天 使 の 息!!   」
魔王の現身(天使型)「これほどとは・・・」
逆毛王「うおおおおおおおおおお!!!

        オー ラ ブ レ ー ド
      聖 闘 志 を 纏 い し 刃!!」
逆毛王「ぐふぅ・・・最後の仕上げじゃ・・・

       バ ー サ ー ク
       怒  髪  天!!」

@@@@@@@@@@@プロンテラ北門
ちくわん「城の上部が崩壊してゆく・・・行きます!!」
いもっふ「まて!!」
ちくわん「もう無理です!!」
いもっふ「ガキにはお供がいるだろう、俺がついていってやる」
ちくわん「ありがとうございます・・・はっ!!」
富竹「王子!!」
ちくわん「富竹!!父上はどうした!!!」
富竹「おやっさんは中で・・・」
ちくわん「父上ェ!!」
富竹「ばか!!いくんじゃねえ!!ったくめんどくせえ」
いもっふ「王に危険が迫ってるってか?俺も行こう」
富竹「それよりあいつ止めてくれ!巻き込まれる!」

@@@@@@@@@@プロンテラ城内
逆毛王「さすがに若き頃の力は出せんか・・・」
魔王の現身(天使型)「見かけだけにしか見えませんが」
逆毛王「人にはうるさいだの言っておきながらおぬしも口だけじゃのう」
魔王の現身(天使型)「こいつ・・・」
逆毛王「剣で語り合おうぞ!!いざ参る!!」
魔王の現身(天使型)「目障りな・・・!!」

ガキィン!!

魔王の現身(天使型)「くっ・・・これが人間の速さか!!」
逆毛王「追いきれとらんぞ!!」
魔王の現身(天使型)「しかし貴様は正面からしか攻めんのだな

          パ ル ス ス ト ラ イ ク
           覇  導  衝  撃!!」

     どごおおおおおおおおおん!!

@@@@@@@@@@@@プロンテラ城 下層
ちくわん「う、なんだこの振動は!!城が・・・崩れる・・・父上!!」
富竹「こりゃあ相当暴れてやがんなおやっさん」
いもっふ「王だと・・・?」
富竹「あー一般人はしらねーんだなおやっさんの本当の姿」
ちくわん「父上はいったい・・・?」
富竹「おまえも王家のくせしてシラネーのか」
ちくわん「いや・・・父上はもう歩ける体ですらないはず・・・」
富竹「そりゃそうだ、普通はな」
ちくわん「それならなぜ・・・」
富竹「バーサーク化だ・・・」
いもっふ「!!」
ちくわん「バーサーク・・・?あの伝説の!!」
富竹「ああそうだ、バーサーク化すれば一時的ではあるが巨人ですら一薙ぎで吹き飛ばせる力を
   得られる」
いもっふ「・・・反動があるんだな?」
富竹「隊長さんは頭がいいな、そのとおりだ。バーサーク化したものは必ず・・・死ぬ」
ちくわん「!!・・・急がねば!!」
富竹「俺らじゃ絶対に邪魔になるから引き止めてんだけどなー、ああめんどくせぇ!!」

@@@@@@@@@@@@プロンテラ南門
たう「うわっ!!なんだこれは」
チキン「何がどうなってんだか・・・」
krs「イーイー!!」
チキン「お、krsの髪が光ってる・・・?」
たう「おい、チキン・・・」
チキン「うお!!俺の髪もか!!」
krs「イー・・・」
チキン「城に強い光が!!あれは・・・王!!」
たう「何かが起きている!!いこう!!」
しも「あ、ああっ!!」

@@@@@@@@@@プロンテラ城内
逆毛王「ぐおおおおおおおおおおっ!!」
魔王の現身(天使型)「なぜ死なない・・・おかしいな」
逆毛王「痛みなどとうに感じぬ!!わしは死ににいく身ぞ!!」
魔王の現身(天使型)「ああ、頭をつぶせということか。まさに蟲だ」
逆毛王「ぬおおおおおおおおおおお!!」
ギャン!!キィン!!ガキィン!!
魔王の現身(天使型)「ふん・・・なぜ命を賭してまでやる必要があるのだ」
逆毛王「老人の身ひとつで国の災厄を一つつぶせるなら安いもの・・・!!」
魔王の現身(天使型)「蟲の思考はわからぬ・・・まあ私には関係のないこと!!」

ちくわん「父上!!」
逆毛王「ふむ、ちくわんか・・・邪魔じゃ、下がっておれ」
ちくわん「わたくしも助太刀いたします!!」
富竹「ばっきゃろお!!足手まといなだけだっつの!!そこでしっかり目にやきつけとけ
   民を・・・国を、すべてを守る者の覚悟の姿だ・・・」
ちくわん「父上・・・」
魔王の現身(天使型)「ハァハァ・・・うるさいですね・・・」
逆毛王「ごほっ・・・さっさと終わらせるかの!!」
魔王の現身(天使型)「あなたの命をねぇえええ!!」

いもっふ「こ、これが王・・・すさまじい気・・・」
富竹「ああ、もっとわけぇ頃ならおまえら見ることすらできねえくらいなはずなんだかが」
ちくわん「父上・・・」
逆毛王「ちくわんよ・・・わしが教えてやれる最後のことじゃ・・・ぐはっ・・・」
魔王の現身(天使型)「しゃべりながら戦うとは・・・甘いわああ!!」
富竹「やべえ・・・体の崩壊がもうはじまってんのか」
逆毛王「やかましいぞい!!ちくわんおぬしは・・・正義感にあふれたいい若者じゃ
    しかしのう・・・力なき正義は無能なり!!」
魔王の現身(天使型)「その体のどこにこの力が・・・?」
逆毛王「ちくわんよ・・・おまえはまだ若い・・・そして弱い・・・鍛えよ・・・とことん鍛えるのじゃ!!」
ちくわん「父上・・・」
富竹「そのとおりだボウズ、おまえはよええ。だがボウズは先がある・・・命は粗末にするんじゃねえ」

魔王の現身(天使型)「そろそろくたばってくださいっ!!」
逆毛王「おぬしの死を見届けたらの!!」

ちくわん「くっ・・・これが父上・・・」

   どくん・・・

魔王の現身(天使型)「ん・・・」

   どくん・・・どくん・・・

逆毛王「これで決まりじゃああああああ!!」

     パキィン!!

逆毛王「とめた・・・じゃと・・・?」
魔王の現身(天使型)「あわれな・・・このような虫けらに手間取るとは・・・」
富竹「声がかわった・・・?」
魔王の現身(天使型)「天使型・・・おまえがとろとろしてるから俺が出てきてやったんだろうが
          時間だ、とっとと掃除して戻ってきやがれ」
ちくわん「オーラが・・・すさ・・・まじい・・・」
魔王の現身(天使型)「人間にしてはやるようだが・・・調子に乗ると死ぬぞ・・・」
逆毛人「ふふふ・・・逆毛王は退かぬ媚びぬ省みぬ!!我が秘剣、正宗の錆びとなるがよい!!」
魔王の現身(天使型)「無駄なあがきを・・・」

チキン「逆毛王!!」
たう「な、これはどうなってるんだ・・・」
富竹「おまえらか・・・逃げたほうがいいようだぜ・・・」
ちくわん「父上ええええええええ!!」

魔王の現身(天使型)「哀れな・・・」
逆毛王「がっ・・・ごほっ・・・くぅ・・・」
魔王の現身(天使型)「俺様が出てくるほどまでに苦戦させたお前には敬意を払うぞ、一瞬で逝かせてやろう」
ちくわん「父上えええええええ!!」
逆毛王「最期まで・・・噛み付いてやろうぞ!!」
魔王の現身(天使型)「何!!ぐうおおおおおおおっ!!」

富竹「まずい・・・逆毛が崩れている・・・おやっさんはもう限界だ・・・」
いもっふ「だな」

魔王の現身(天使型)「この野郎・・・すりつぶしてやる・・・」

     ばしっ!!

逆毛王「ごぼっ・・・」
ちくわん「父上!!」
逆毛王「ちくわんか・・・」
ちくわん「ちちうえぇええ・・・」
逆毛王「泣くでない・・・ぬしは正義感の強い・・・ごふう、子じゃあ
    きっがほっがほっ・・・といい王になるのう・・・ハァ・・・」

魔王の現身(天使型)「おまえら・・・くずが・・・そこをどけ
          やつを殺さねば・・・危険・・・非常に危険」
富竹「おやっさんはもう死ぬ・・・」
いもっふ「親子の最後の時を邪魔するのァ」
富竹「粋じゃねえなァ」
富竹&いもっふ「粋じゃねえなァああああああああ!!」
魔王の現身(天使型)「この力を見てもなお抗うか・・・愚かな!!」

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